心理士はがんの経過に応じた心理社会的支援ニーズに応えます

心理士を緩和ケア病棟に加わえて、患者家族と医療関係者の間で責任ある中間的立場で働いてもらう病院が近年増加しています。

がんの経過に応じた心理社会的支援のニーズがあり、「がんを疑い、検査、診断、治療の開始・終了、転移・再発。積極治療の中止」あるいは「治療生活の始まり、終了後の生活、がんサバイバーとしての生活、終末期」など、治療との関連や病気を抱えながらの生活に、本人も家族も心理的影響を受けます。

心理士は患者・家族の心理社会的課題を理解し、ライフサイクルにあった支援を、患者家族だけでなく、医療スタッフに対して提示していきます。

患者家族に対して、個別性を尊重し孤立させない配慮、カウンセリングや心理学的手法(自律訓練法や認知行動療法など)を行うことで、患者の気持ちのつらさを緩和し、内なる対話の支援により、自己決定、悲嘆、不安への対応を行うと同時に、自己肯定感を上げていくことなども心理的適応を向上させます。

医療スタッフに対する相談を行い、燃え尽き症候群や無力感といったメンタルヘルスの問題に取り組むことも緩和ケア病棟における心理士の大切な仕事の一つです。

緩和ケア病棟(PCU)で活動するホスピスボランティア

身内や近親者の死に遭遇した経験が動機付けとなってホスピスボランティアを始めたいと思う方は少なくありませんが、一般的に亜すぐに活動することは推奨されません。

死から期間を開けずにボランティアとして患者に会うことになれば、当時の思いややり残しなどの感情が湧き出て心身ともにつらい経験をするケースが多いためです。従って感情の整理ができるまで1〜2年はホスピスボランティアを控えたほうがよいといわれています。

ボランティアをはじめるにあたっては準備教育が必要です。ボランティアが自らの死生観を持つこと、生きることについて、股氏を迎える人々の人生観や価値観を大切にし、自らの価値観を持っていることが大切です。

ホスピスボランティアは、活動内容に患者が日常生活をしていた環境に近い環境を整えること、身の回りの世話、食事介助、マッサージ、散歩、話し相手などを行いますが、常に患者に寄り添う姿勢が求められます。

傾聴の技術をもって患者の気持ち、感情、個人的な事情に耳を傾け、そこにある苦しさ、孤独感、焦燥感などを洞察・理解するとともに、家族とも信頼関係を気付くことが重要です。